UE6でBlueprintは廃止される?State of Unreal 2026を正しく読み解く
「UE6でBlueprintが廃止されるらしい」——2026年6月のState of Unreal 2026以降、UE界隈がざわついています。でも、その情報、正確に受け取れていますか?


目次
そもそもUE6で何が発表されたのか
2026年6月に開催されたState of Unreal 2026で、Epic GamesはUnreal Engine 6の方向性を公開しました。ポイントは大きく3つです。
- UE5とUEFN(Unreal Editor for Fortnite)を統合し、「単一の統合エンジン」にする
- 新しいゲームプレイプログラミングモデルとしてVerseを全面採用する
- Early Accessは2027年後期を予定(正式リリース時期は未公表)
つまりUE6は「UE5の順当な後継」というより、Fortniteのライブ運用で鍛えられた仕組みを取り込んだ大きな路線変更を含んでいます。その中心にあるのが、BlueprintとVerseの扱いです。
「Blueprint廃止」は本当か?→ 正確には「将来的な非推奨」
ここが一番誤解されているところです。Epicの表現を要約すると「Blueprintと『Actor』システムは、UE6のフレームワークが十分に成熟した(sufficiently mature)段階で、いずれ非推奨(deprecated)になる」というものです。
⚠️ 「廃止」の3つの誤解ポイント
- いきなり削除ではない。UE6の初期バージョン(Early Access含む)では、BlueprintもActorも引き続き使えます。
- 非推奨になるのは「条件付き」。新フレームワークが十分成熟したら、という前提つきです。
- 正式な削除タイムラインは示されていない。deprecationは新規更新が止まり、やがて引退していく段階的なプロセスです。
「廃止」という強い言葉が独り歩きしていますが、実態は「長い時間をかけて主役を交代していく」という話です。明日Blueprintが動かなくなるわけではありません。


新しい主役「Verse」とは何か
UE6でゲームプレイの主要言語になるのがVerseです。まったく新しい言語に見えますが、実はすでに実戦投入されています。
- 2023年3月からUEFN/Fortnite Creativeで稼働中。数万規模のマップのスクリプトを支えている
- C++の「つらい部分」を解消する設計。手動メモリ管理なし・nullポインタ例外なし・ヘッダファイルなし
- 大規模・永続・多人数が同時に触るライブ環境を前提に作られている
Epicは、Verseへの移行で「開発のアクセシビリティが上がる」と説明しています。裏を返すと、これまでC++やBlueprintが担っていた領域を、Verseに寄せていくということです。
では、C++はどうなる?
「BlueprintがダメならC++に移せばいい」と考えたくなりますが、話はそう単純ではありません。Verseはゲームプレイ言語としてC++も段階的に置き換えていく方向だからです。
ただし、C++が即座に消えるわけではありません。エンジンレベルの処理や、最大限のパフォーマンスが必要な部分では引き続きC++が使われると見られています。2026年時点での現実的なガイドラインは次のとおりです。
- 新規のゲームプレイシステム → Verseを視野に入れて学び始める
- 既存のBlueprintシステム → そのまま動かし続ける。ただし無理に拡張しない
- C++ → エンジンレベル・高性能が必要な部分に集中させる
移行を助ける「変換ツール」も用意される
安心材料として、Epicはプロジェクトを新フレームワークへ移すための変換ツール(conversion tools)を提供すると明言しています。「あるフレームワークから次のフレームワークへプロジェクトを移せるようにする」という約束です。ただし詳細な仕様はまだ公表されていません。

当サイト(Unreal Side Works)では、実際のBlueprint → C++移植の取り組みを継続的にレポートしていく予定です。UE6時代を見据えた「BPに依存しすぎない設計」の実践例として参考にしてください。
タイムラインまとめ
| 時期 | Blueprint / Actorの状況 |
|---|---|
| UE5(現在) | Blueprint・C++が主役。従来どおり |
| UE6 Early Access(2027年後期予定) | Blueprint・Actorは引き続き利用可能。Verseが導入される |
| UE6 成熟後(時期未定) | Blueprint・Actorが段階的に非推奨へ。変換ツールを提供 |
私たちUE5開発者は今どうすべきか
- 慌てて既存プロジェクトを作り直さない。UE5のBlueprint資産は当面現役。今からVerseに全振りするほうがリスク
- Verseに少しずつ触れておく。UEFNで無料で試せるので、新規の小さなシステムから慣らしていくのが現実的
- 「BPに依存しすぎない設計」を意識する。ロジックをC++や再利用しやすい形に寄せておくと、将来の移行がラクになる
- 公式情報を追い続ける。タイムラインや変換ツールの仕様は今後アップデートされる
まとめ
- 「Blueprint廃止」は誇張。正確には「将来的な非推奨」で、当面はふつうに使える
- 方向性はVerse中心へ。C++も段階的に置き換えられていく
- 移行を助ける変換ツールも提供予定。今できる最善は「慌てず、しかし備える」


。。。Verse入門書くので乞うご期待!
参考:
- The road to Unreal Engine 6(Epic Games 公式)
- Game Developer – UE6 will merge UE5 and UEFN
- 80 Level – UE6 Unified Engine
